ジャスミン５

　　　御前崎のどんぶち染め

　　　どんぶち染めは、田圃の中に自然に湧き出る媒染成分を含んだ
　　　井戸（どんぶち）の水で染める草木染めです。
　　　ジャスミン５のメンバーは、かの地で井戸と染めを守る「ひょうたんの会」
　　　代表大石禮子さんを訪ね、染色指導を受けました。
　　　
　　　時は２００７年３月４日（日）、好天に恵まれ午前１０時御前崎市着。
　　　大石さんのキッチンで概要の説明を受ける。

　　　●工程●
　　　　①イマメ（ウバメガシ）の枝葉を採取乾燥保存
　　　　②①を煮出して染色液を作る
　　　　③染色液に布（絹がグー、綿、麻などの天然繊維）を浸け
　　　　　約９０分（液や布の状態で加減する）、グツグツと煮る。
　　　　④どんぶち井戸の水に浸け、約６０分放置（これも加減）。
　　　　⑤固く絞り自然乾燥する。

　　　すでに準備してくれていた染色液の大鍋に、
　　　持ってきた布を次々と入れ、煮立ててかき回すこと９０分。
　　　それを持って、意気揚々と「どんぶち井戸」へ出発だ～。



　　　どんぶち井戸は、見渡す田圃の中にありました。　
　　　　　
　　　イマメ（ウバメガシ）です。
　　　屋敷の回りに垣根として植えられています。
　　　井戸のまわりにも植えられています。
　　　大石さんは、植木屋さんが刈り取る時に枝葉をもらうそうです。




　　　御前崎市管轄の「どんぶち」の井戸です。
　　　管理はひょうたんの会が任されています。
　　　近所に住む人の良さそうなオジサンが待っていて、
　　　私たちのために、手押しポンプを組み立ててくれました。
　　　呼び水を入れ、コキコキコキとピストンすると水が勢いよくほとばしりました。

　　　樋（とい）を組み立てて導水し、桶に溜め媒染開始！




　　　そして、できあがりです。
　　　染色は季節により、材料の状態により、安定してできないので、
　　　「そこが難しくて面白い」　と、大石さんは言う。

　　　どんぶちの井戸も、一度浚ったら濁りが無くなって、
　　　鮮やかな媒染ができなくなった・・・とも。




　　　右側が大石さんです。
　　　いままでの作品を見せてくれました。
　　　左側はジャスミン５の河野さん。
　　　茶色系統の濃淡が素朴で美しいどんぶち染めです。

　　　●感想●
　　　　どんぶち染めはとても堅牢な染めものです。
　　　　太陽と風に恵まれた御前崎の逞しい生活力が感じられました。